三角形の求積公式(伊賀上剛史 考案)

 三角形の面積を求める公式を、一つ紹介しようと思う。これは、私が小学五年生の時(三角形の面積を学習した時)に考え付いたものであるが、これが役に立つのは、大概の場合、座標平面上の三角形の内、どの一辺も座標軸に平行ではない三角形の面積を求めたい場合であるから、主たる対象は中学生・高校生になると思う。尚、私が知る限り、現在市販されているどの書籍(塾・予備校用教材含む)にも、この公式は紹介されていない。簡単に使える上に、受験の際の強力なツールとなるにも関わらず紹介されていないという事は、この事実は基本的に、発見されていなかったと見て間違いはないと思う。

 次の図を、見て頂きたい。8個並んでいる図を、左上から右下にかけて図1、図2…図8とする。

quadrature-of-the-triangle-official-01

 図1の三角形に対し、a~dと長さを定める(図2)。すると、三角形の面積Sは、

quadrature-of-the-triangle-official-02

で求める事が出来る。以下、その理由を説明する。
 まず、図3の様に、三角形に外接する長方形と、その長方形の各辺に直交する二つの頂点を通る直線を引く(灰色の線)。また、この三角形は、図4の様に三つの三角形X,Y,Xに分ける事が出来る。図5で、XとX’、YとY’は底辺と高さが同じ三角形だから、面積は等しくなる。また、この事より、”(X+Y+Z)=(X’+Y’+Z)”が言えるから、元の三角形の面積は、図6に示された図形の面積と等しくなる。図6の三つの三角形は、図7で示した黄緑色のL字型の部分の面積の半分になる。また、図8から分かる通り、黄緑色のL字型の部分の面積は、”ac+bd”で求める事が出来る。以上の事より、求める三角形の面積は、黄緑色のL字型の部分の面積”ac+bd”の半分であるから、上記の公式が成り立つ。

 冒頭でも言った通り、この公式は受験の際の、非常に強力なツールとなる。受験生諸氏は是非とも、覚えておくと良い。

補足:この公式は、三角形の三つある頂点の内、真ん中に位置する頂点が、一番低い位置にある場合にのみ適用可能である(その真ん中の頂点を手前に見て、公式を適用)。従って、この公式の適用範囲は、全ての鋭角三角形、及び、一部の鈍角三角形となり、一部の鈍角三角形には適用できない。